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技術コラム

【高精度】銅シムの最適な加工方法とは?

銅シムは、電気的特性や熱的特性、放熱対策が重要となる精密機器や電子部品の組み立てにおいて、位置決めや隙間調整などの目的で幅広く利用される重要な部品です。

本記事では、銅シムの特性や高精度な製造を行うためのポイントを解説いたします。

銅シムの特徴と用途

銅シムは、銅の性質を活かして、幅広く利用される重要な部品です。銅製であることには、以下のようなメリットや用途があります。

 

銅製であることには、以下のようなメリットや用途があります。


  • 優れた電気伝導性
    電子機器の電気接点や、電流を流す必要がある箇所での使用に適しています。
  • 高い熱伝導性
    放熱が必要な箇所(例:半導体部品のヒートシンクと接触させる部分)での使用に有効です。
  • 加工性
    柔軟性があり、加工しやすいという特徴があります。
  • 耐食性
    比較的耐食性にも優れています。

したがって、銅シムは、電気的特性や熱的特性が重要となる精密機器や電子部品の組み立てにおいて、位置決めや隙間調整、放熱対策などの用途で幅広く利用される重要な部品です。

銅の厚さ2mmの場合は、当社ではワイヤーカットにて製造いたします。当社では、1mmや0.8mmの厚さの銅シムプレートの製造実績が多くなっております。また最大厚では10mmまでの銅シムプレートの加工に対応可能です。

高精度な銅シムに最適な加工方法

高精度が求められる銅シム・スペーサーの製造には、適切な加工方法の選択が不可欠です。各加工方法にはそれぞれ特性があり、製品の寸法、形状、厚み、数量、そして最終的な品質要求に応じて最適な方法を選ぶ必要があります。

エッチング加工による高精度・高品質な銅シム

 

エッチング加工は、シムの板厚が特に薄い場合に効果的な製造方法となります。エッチングはフォトリソグラフィのような方法での製作となるため、0.3mm以下の特に薄いシムにおいてバリなどを発生させず精度の高い加工を施すことができます。

ワイヤーカットという加工方法も銅シム製造において有効な加工方法の一つですが、放電による熱やアーク・火花の発生が原因で、銅の表面に酸化被膜やシミ、変色が生じる可能性があります。これらは銅本来の電気伝導性や熱伝導性を損なうだけでなく、外観品質の低下や、その後の工程に悪影響を及ぼします。エッチング加工は化学反応を利用するため、加工中に熱影響がほとんどありません。銅本来の特性を損なうことなく、均一な表面品質を維持できます。

>>>エッチングによるシム製造が最適な場合とは?

>>>ワイヤーカットによるシム製造が最適な場合とは?

 

プレス加工による高精度・高品質な銅シム

 

シムリング 銅 φ13×φ10×0.8t

プレス加工は、金型を用いて材料を塑性変形させることで、短時間で大量生産が可能な加工方法です。特に、数量が多い場合にはコスト効率に優れ、シムの量産に広く用いられます。しかし、高精度な製品を製造するためには、金型技術と加工精度の両面で高いレベルが求められます。


  • バリ発生の抑制
    プレス加工では、打ち抜き時に材料と金型の間にわずかな隙間があるため、どうしてもバリが発生します。シム・スペーサーにおいてバリは厳禁であるため、このバリをいかに抑制し、除去するかが品質を左右する重要なポイントとなります。
  • 加工ひずみへの対策
    材料に大きな力を加えるため、特に薄板の加工では反りやねじれといった加工ひずみが発生しやすい傾向にあります。これを最小限に抑えるための金型設計や加工条件の最適化が不可欠です。

このように、銅シム・スペーサーの製造においては、各加工方法の特性と課題を理解し、製品の要求精度や用途に応じて最適な方法を選択することが、高精度を実現するための重要なポイントとなります。

>>>プレス加工によるシム製造が最適な場合とは?

当社が提供する銅シムの特徴とは

当社は、お客様が求める高精度な銅シムの製造を可能にする、独自の加工技術とノウハウを有しています。

エッチング加工での1mm~0.06mmの極薄材の高精度加工

エッチング加工では、切断工程が発生しないため、バリが一切生じないことが大きな特徴です。シム・スペーサーは隙間を埋め、精度を高める部品であるため、バリの有無は製品の機能と寿命に直結します。

当社のエッチング加工は、完璧なバリレスを実現し、後工程でのバリ取り作業を不要にします。また、加工時の熱影響もほとんどないため、銅本来の優れた電気伝導性や熱伝導性を損なうことなく、均一でクリーンな表面品質を維持できます。

特に、1mm~0.06mmのような極薄材の場合はエッチングが最適となります。1mmから0.06mmといった極薄の銅材に対しても、バリや加工ひずみを一切発生させずに加工することが可能です。これは、シム・スペーサーに求められる厳密な平面度や、組立時のスムーズさを確保する上で極めて重要です。

また、エッチングですと極薄材・大判・長尺サイズの加工も対応可能です。当社では、600mm四方から、長さ方向は1300mmの長尺シムまで対応しており、最大で600mm×1300mmのシム製造が可能です。

リピートでの生産が見込める場合も、プレス加工の金型と同様に、エッチングも版を用いた量産の方が安定した高精度薄板シムの製造に効果的です。

 

独自技術「バリレスプレス」による高精度シム

 

量産性とコスト効率に優れるプレス加工においても、当社は「高精度」を追求しています。当社のプレス加工技術を代表するのが、「バリレスプレス」です。バリレスプレスとは、極限までバリが発生しないように、当社で高精度に組み込んだプレス金型によって行われるプレス加工のことを指します。お客様が当社を選んでいただく一番大きな理由として挙げていただいているのが、製品の品質精度ですが、その高精度な製品をお届けするための当社独自の技術が「バリレスプレス」です。

基本的にはワイヤーカットと同様に、幅広いサイズや板厚、材質にてプレス加工によるシム製造に対応しておりますが、特に枚数が1000枚を超えてくる場合に、金型を製作してもプレス加工のほうがコストメリットが大きくなります。

>>当社の独自技術「バリレスプレス」について解説!

 

 

銅シム・スペーサーの製品事例をご紹介!

銅シムリング

 

こちらは、0.06mm厚の特注丸シムです。
銅C1020素材です。
0.06mmの薄板厚に対しエッチング加工により製作しました。
エッチングの為変形が少ない仕上がりとなっています。
精密な作業環境に最適なシムとなります。

>>>詳細はこちら!

 

シムリング 銅 φ20×φ15×1t

 

シムリング 銅 φ20×φ15×1t

こちらは、丸い形状のシムです。銅素材です。

1mmの板厚にプレス加工により製作しました。

バリレスプレスシムのため為変形、バリが少ない仕上がりになっています。

>>>詳細はこちら!

 

シムリング 銅 φ13×φ10×0.8t

 

シムリング 銅 φ13×φ10×0.8t

こちらは、丸い形状のシムです。銅素材です。

0.8mmの板厚にプレス加工により製作しました。

バリレスプレスシムのため為変形、バリが少ない仕上がりになっています。

>>>詳細はこちら!

 

真鍮製 四角シム・スペーサー・セット

 

製品事例_54_FA、動力伝動装置向け 四角シムセット

 

こちらは、動力伝動装置向けの特注四角シム(スペーサ)セットです。真鍮(C2801)の素材を複数枚重ねて、ワイヤーカットで加工いたしました。こちらの四角シムは、同じ形状ではありますが、板厚の異なるシムも同時にいただきたいとのことでお客様からご相談がありました。そこで当社では、板厚の異なる素材をまとめてセットして加工することで、製造コストを抑えてお客様にシムをお届けするようにご提案いたしました。

>>>詳細はこちら!

 

タフピッチ銅(C1100)製 特注シム

 

製品事例_53_動力伝動装置向け シム

 

こちらは、動力伝動装置用の特注シム(スペーサ)です。タフピッチ銅(C1100)をワイヤーカットで加工いたしました。

>>>詳細はこちら!

特注シム・積層コアなら「特注シム製造センター.com」まで!

いかがでしたでしょうか。今回は銅シム・スペーサーの特徴と高精度を実現するためのポイントを解説いたしました。

「使用したい部品に合うシムがわからない、、、」とお悩みの方、「こんな形状のシムが欲しい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。

特注シム製造センター.comでは「シム」の製造・加工を行っております。
当社では薄くて、シンプルなシムを得意としており、シムの試作も承っております。

多品種の材質、小ロットでのシム製作でお悩みの方は、ぜひ特注シム製造センター.comまでお問い合わせ下さい。

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