厚さ5ミクロンの極薄シムリングはどうやって加工する?
特注シム製造センター.comでは、サイト開設以降、様々な特注シムのご相談をいただいておりますが、特に最近ご相談が多いのは薄物シムに関するご相談です。
0.005mm、つまり5ミクロンという箔のような薄さのシムについては、ワイヤーカットでは反りや変形が発生してしまいます。
そのため当社では、200um~5umという極薄の箔のようなシムについては、エッチングにて加工を行っております。
ここでは、厚さ5ミクロンの極薄シムリングを加工するための方法から、実際に当社で製作した極薄特注シムの製品事例まで、まとめてご紹介いたします。
厚さ5ミクロンの極薄シムリングはどうやって加工する?
特注シム製造センター.comでは、サイト開設以降、様々な特注シムのご相談をいただいておりますが、特に最近ご相談が多いのは薄物シムに関するご相談です。具体的には、
「SUS製の0.005t×φ12×φ20のシムリングを6個製作お願いしたいです。」
「SUS製の厚みが50μm、10μmの特注薄型シムの製作を検討しております。」
「厚さ0.03mmの黒色アルマイト処理したアルミ製シムの作成が可能かをお知らせいただきたいです。」
「厚みが0.01mmのベアリング外輪用のシムリングになるのですが製作は可能でしょうか?」
「エッジ部にバリがない、厚さ0.03mmの高精度シムの製造はできますか?」
「SUS304で厚み0.05mm、サイズが700mmの大型特注シムの製造はできますか?」
このように、0.05~0.005mmといった、非常に薄い極薄シムの製作依頼を多くいただいております。0.005mm、つまり5ミクロンという箔のような薄さのシムについては、ワイヤーカットでは反りや変形が発生してしまいます。
そのため当社では、200um~5umという極薄の箔のようなシムについては、エッチングにて加工を行っております。
エッチングによるシム製造が最適な場合とは?
エッチングによるシム製造は、下記の様なケースでは最適な加工方法となります。
- 板厚が特に薄い場合
- リピートでの生産が見込める場合
- 反りや変形・シワ、バリを避けたい場合
- およそ0.3mm以下の場合
- サイズが大きい場合(最大600×1300mm)
エッチングは、シムの板厚が特に薄い場合に効果的な製造方法となります。またリピートでの生産が見込める場合も、プレス加工の金型と同様に、エッチングも版を用いた量産の方が安定した高精度薄板シムの製造が効果的になります。
ワイヤーカットやプレス加工では、反りや変形・シワが発生してしまいます。そのため、版代(エッチング用の版)が必要となる、フォトリソグラフィのような方法での製作が、高精度な薄板シムを製造する際には最適な加工方法になります。
またサイズにもよりますが、およそ0.3mm以下の場合はエッチングが優位となります。またエッチングによるシム製造の場合は、切断工程が発生しないため、バリも生じないことも特徴の1つとしてあげられます。
またサイズが大きい場合も、ワイヤーカットやプレス加工では対応が困難となりますので、エッチングにてシム製造に対応いたします。エッチングでは、600mm四方のサイズから、長さ方向は1300mmの長尺シムまで対応可能となりますので、最大で600×1300mmのシム製造に対応可能です。
エッチングによる特注シムの製品事例をご紹介!
続いて、特注シム製造センター.comによる、エッチングにて加工した特注シムの製品事例をご紹介いたします。
シムリング φ10×φ7×0.02~1mm
こちらは、さまざまな用途に活用できる丸い形状のシムです。ステンレス素材です。0.02~0.05mmの板厚にエッチング加工により製作しました。エッチングのため、変形が少ない仕上がりになっています。釣り具などリールのガタつき調整などのメンテナンスに最適です。
ステンレス箔 極薄シムリング φ20×φ10×0.005mm厚(5μm)
こちらは、0.005mm厚のステンレス箔シムリングです。0.005mm(5μm)の極薄板厚に対しエッチング加工により製作しました。エッチングの為変形が少ない仕上がりとなっています。精密な作業環境に最適なシムとなります。