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技術コラム

シムの用途に合わせた材質選定のポイント

シムとは

シムとはシム板とも呼ばれ、機器や金型の隙間に挟んで高さを精密に調整する為に用いられる薄い板です。シムには長方形、ドーナツ型、円形などシンプルなものから複雑なものまで様々な形状のものがあり、長方形のものはシムプレート、円形のものはシムリングと呼ばれます。

シムは用いられる金型に沿った形に加工されていて、機械の組付けや加工の際に細かい高さや隙間のズレを調整する為に使われます。

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シムの材質と特徴

シムの材質には以下のようなものがあります。

ステンレス製シム

   ステンレスはシムプレートの材質として最も使われる材用です。また、強度が強くて錆びにくく、耐熱性にも優れているため、ステンレスは多くの機器に使われています。

当社が製作している特注シムについても、ステンレスが最も多いです。さらに分類をすると、SUS304,SUS430がメインとなっています。

SUS430は、0.3~3mmまでの板厚であれば当社で入手可能です。一方で0.3mm未満の板厚の場合は、当社の調達状況にもよりますので、まずはお問い合わせいただきたいと思います。特にSUS430の場合は0.1mm厚の板材があまり流通していないので、事前にご相談いただければと思います。

SUS316に関しては、製造における難易度もSUS304等と大きく変わりありませんが、当社でも稀にお問い合わせをいただきます。SUS316はキッチン回りなど、錆が発生しやすい水回りで使われる材料になります。サイト内には事例として掲載はしておりませんが、SUS316製のシムプレートやシムリングの製造実績もございます

SUS420J2はステンレス鋼の中でも特に硬度が高い材質として知られていますが、当社では主にワイヤー加工にて製造いたします。

SUS329J4L製のシムの製造自体は対応可能ですが、材料の調達に関しては特注シム製造センター.comでは対応いたしかねます。SUS329J4Lという材質は、あまり市場では出回らない材料のため、お客様より材料支給いただけましたら、製造対応いたします。

 

また当社では、SUS製の特注シムの場合は、一部材料は調達が難しい場合もございますので、SUS304への材質変更提案も適宜いたします。

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焼き入れリボン鋼

 焼き入れリボン鋼は、SK材・SUP材に熱処理を加えた材料のことです。そのため、 焼き入れリボン鋼はとても硬い材料であるため、高い圧力がかかる場合にシムプレートとしてよく用いられます。

特注シム製造センター.comでは、SK材、S45C、ダイス鋼など多くの焼き入れ材料で対応可能です。

焼き入れ材の厚みとしては、0.5mm~50mm程度まで対応可能です。また板については、一般的に以下の板厚がございます。

0.5
0.6
0.7
0.8
0.9
1
1.2
1.3
1.4
1.5
1.6
1.8
2
2.3
2.5
2.8
3

 

サイズは400mm×400mmの対応が可能です。また研磨等の追加工により、上記の板厚に限らず指定の厚みによる作成が可能です。

>>ステンレスの製品事例はこちら

 

鉄製シム

    鉄は熱処理が簡単に出来るうえに、他の材料に比べてコストが安いことが特徴の材料です。しかし一方で、鉄は錆びやすい特徴をもっているため、塗装やメッキによって錆ができないようにコーティングを施す必要があります。

鉄系シムの材質としては、SPCC,SPHC,SS400が多いですが、直近の実績としては焼き入れされた鉄材のシムプレートの製造依頼もいただいています。

鉄製シムは錆びやすいため、錆止めのメッキや防錆油につけての納入が必要になります。当社ではメッキは協力会社にて対応しております。0.3~50mmの鉄製シムプレートの製造に対応しております。

調達可能な鉄材の板厚に依存しますので、規格にあった板厚の方がお安く提供は可能です。ただし、どうしても3.8tでなければならない場合は、3.8に近づけるため両面研磨をする手法もあります。

また鉄製シムリングのため、当社ではレーザー加工での製造をおすすめしております。お客様の希望ロット数に応じて、最適なシムリング製造方法のご提案もさせていただきます。

>>鉄の製品事例はこちら

 

銅製シム

    銅は導電率が非常に高いだけでなく、熱伝導率も高く、加工しやすいという特徴があります。これらの特徴から、電気接点が必要な場合にはシムプレートとして銅が使われます。

銅の厚さ2mmの場合は、当社ではワイヤーカットにて製造いたします。当社では、1mmや0.8mmの厚さの銅シムプレートの製造実績が多くなっております。また最大厚では10mmまでの銅シムプレートの加工に対応可能です。下記の製品事例もご覧ください。

>>銅の製品事例はこちら

 

アルミニウム製シム

    アルミニウムは酸素と結合することで、不働態の酸化皮膜を形成します。これによって耐食性に優れているうえに汎用性が高く比較的安価に入手できることから、シムの材質としても用いられます。

アルミ材加工は、1カットの際に酸化膜が生じてしまうため、1カットが基本となります。そのため、公差は±0.05程度になり、加工面の面粗度が若干粗くなる場合があります。

>>アルミニウムの製品事例はこちら

 

真鍮製シム

 真鍮は銅と亜鉛からなる合金で、伸展性などの優れた特徴を持っています。真鍮は加工性に富んでいて、電気伝導性が高く、銅と同様に電気接点が必要な場合にシムプレートとして使われます。

特注シム製造センター.comでは、真鍮製のシムプレートの製造に対応可能です。当サイトでは、あまり多くの実績はありませんが、四角シムもシムリングも、どちらも真鍮製シムの実績がございます。

真鍮材に関しては、0.1mmから5mmまでの板厚は当社にて入手できます。また、板厚5mmでしたらワイヤーカットにてシム製造も対応可能です。

特に最近は真鍮製のシムのお問い合わせも多くなっています。ただ数量的には100個以下の真鍮シムのお問い合わせが多いため、基本的にワイヤーカットにて対応しております。もちろん量産を見据えた真鍮製シムにも対応可能です

真鍮材に関しても、当社では0.1~5mm厚での様々な板厚にてストックをご用意しております。また真鍮シムに関しては、比較的加工も容易のため、ワイヤーカット、プレス加工のどちらでも可能のため、柔軟な製造対応をすることができます。

>>真鍮の製品事例はこちら

 

リン青銅製シム

リン青銅のシム加工にも対応可能です。ただしリン青銅は材料の調達状況の変動が大きいため、ご要望の際はまずは特注シム製造センター.comまでお問い合わせください。

サイトにはリン青銅のシム事例を多くは掲載していませんが、特殊形状のリン青銅シムに関するご相談も多くいただいております。加工が特筆して難しい材質ではありませんが、細かな加工ノウハウがあるのも事実です。当社では、銅や真鍮などの銅系シムの製品事例も多数ございますので、そこで培った加工ノウハウを活かして、バリレスプレスシムの製造をいたします。

 

その他特殊材質製シム

特注シム製造センター.comでは、PEEK製の特注スラストワッシャーの製造にも対応しております。

過去に樹脂製の打ち抜き加工も多数実績がございますので、安心してお問い合わせください。

さらに特注シム製造センター.comでは、透明ガラスのシムは製作した実績がございます。ただし、○形状ではなく□の長方形となってしまいます。またガラスシムの場合は、協力会社にてダイシングにて製造対応となります。

 

シムの用途に合わせた材質選定のポイント

上記の中で、多くのシムはステンレス、焼き入れリボン鋼から作られています。しかし、それぞれ材質には特徴があるため、使いたい用途に合わせて適切なシムプレートの材料を選定する必要があります。

 

例えば高い圧力がかかる場所で使用されるシムであれば、焼き入れリボン鋼製のシムが最適となり、導電性も求められる場所で使用されるシムであれば、銅製のシムが最適となります。

 

つまりシムの用途に合わせた材質選定のポイントは、シムの使用用途を正確に捉えて、シム製造メーカーに必要な条件を漏れなく伝える点にあります。

 

ただしシムという製品は、高さ調整をするための製品のため、板厚が最も重要となり、材質が重要ではないケースも多くなります。当社にご相談いただくお客様の中にも、板厚やサイズの指定はいただくものの、材質に関してはなんでもいいというご依頼もございます。

 

特注シム製造センター.comで製造可能な特注シムの材質

特注シム製造センター.comでは、お客様のご要望にあわせた特注シムを製造するにあたって、板厚やサイズはもちろんのこと、その他の機能やご予算、納期まで考慮した上で、多様な材質の中から最適な材質を選定し、お客様に材質変更のご提案まで行っております。

シムプレートの材質として多いのは、ステンレス、鉄、真鍮、リン青銅、銅、洋白、ベリリウム銅、アルミの順でご依頼が多くなっています。シムプレートは、比較的製造するのが容易ではありますが、材質ごとで最適な加工条件もございます。また板厚が異なる場合や、加工方法もワイヤーカットやプレス加工などございますので、最適な加工方法を検討する必要もございます。

また当社では。主にワイヤーカットにてシム製作を行いますので、通電しない材料のシム製作の場合はプレス加工など他の方法で精密加工をいたします。

さらに、当社には独自の加工ネットワークにより、あらゆる部品製造も可能となっております。

 

その他にも様々な技術提案を行っておりますので、詳細は下記をご覧ください。

 

>>当社の技術提案事例はこちら

 

特注シムプレートなら「特注シム製造センター.com」まで!

特注シム製造センター.comでは、多種多様な特注シムプレートの製造を行っております。当社では、ワイヤーカットからプレス加工、エッチング、レーザー加工など、様々な加工方法の中から、お客様のご要望に応じて最適な工法をご提案できることが大きな強みです。

 

特殊な環境下で特注シムを用いるため材質の選定にお困りのお客様、ぜひ特注シム製造センター.comまでお問い合わせ下さい

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