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技術コラム

接着積層モーターコアによる試作対応

接着積層とは、積層の部分に接着材を塗布して、鋼板同士を固着する積層方法です。接着積層の場合は、金型を必要としないため、早く安くご提供することができます。当社の積層コアの接着技術は、他社には真似することのできないノウハウがあると考えており、特に積層コアの試作に関しては大手メーカーからも厚い信頼を獲得しています。

特に積層モーターコアの試作を行いたいという方に接着積層は推奨しております。

ここでは、接着積層モーターコアのメリット・デメリットについて、試作用のモーターコアで接着積層が有効な理由、さらには当社ならではの接着積層技術を用いた「モーターコアブロック」のご紹介から、実際に当社でモーターコアブロックを用いた接着積層モーターコアの試作事例まで、まとめてご紹介いたします。

 

 

積層モーターコアとは?

モーターコアとは、モーターを構成する部品のことで、モーターが設計通りの性能で動くために重要な基盤となります。そのため、モーターコアには高い加工精度が求められています。

>>モーターコアとは?モーターコアの定義から特徴、加工方法までご紹介!

 

モーターコアには電磁鋼板が積層された積層鉄心が使用されますが、積層鉄心の構造は下記のようなイメージです。

積層鉄心の構造

 

>>電磁鋼板とは?電磁鋼板の定義から特性・種類までご紹介

>>モーターコアで電磁鋼板を積層する理由とは?

 

積層鉄心は絶縁被膜でコーティングされた薄い鉄板が複数枚積み重なって出来ています。この鉄板の積層で一般的に用いられるものが薄いケイ素鋼板であり、低損失かつ飽和磁束密度が高いことが特徴です。 

積層鉄心が渦電流損を防ぐ理由として、上記の「薄いケイ素鋼板」という言葉がポイントになります。渦電流損は磁束密度、板厚、電源周波数の2乗に比例するため、これらを抑えていくことが損失の対策になります。そのため、「薄く」「導電率の低い」素材を重ねることが、渦電流損の対策につながります。

>>鉄損とは?鉄損の定義から発生要因、解決策までご紹介!

 

 

電磁鋼板における積層鉄心の積層方法

当社では主に4種類の積層方法に対応しております。それぞれにメリット・デメリットがあり、それに応じて用途も異なることが多くなります。積層方法は以下の通りです。

  • 接着積層
  • ピンカシメ積層
  • ダボカシメ積層
  • レーザー溶接積層

>>積層コアの種類と特徴とは?

 

ダボカシメ積層の詳細は下記動画をご覧ください!

 

 

接着積層モーターコアの特徴

接着積層モーターコア φ80

接着積層とは、積層の部分に接着材を塗布して、鋼板同士を固着する積層方法です。 カシメ積層やレーザー溶接積層と比較すると、積層に多くの時間を要するため、コストが高くなる傾向があります。 しかし積層に高い精度は求められず、また丁寧に積層をするために、モーターの特性は向上します。接着積層でのモーターコアの具体的な用途としては、高機能モーターや医療機器用などがあります。

 

接着積層の場合は、金型を必要としないため、早く安くご提供することができます。一方でダボ積層は、金型を製作するため、より量産に近い形での製品の提供ができ、さらに製品1個当たりの単価を安くご提供できます。

どの積層方法にもメリット・デメリットがございますので、当社では主に接着積層とカシメ積層の2通りのお見積りにてご提案させていただきますが、当社では接着積層を選択いただくケースが若干多い状況です。当社の積層コアの接着技術は、他社には真似することのできないノウハウがあると考えており、特に積層コアの試作に関しては大手メーカーからも厚い信頼を獲得しています。

特に積層モーターコアの試作を行いたいという方に接着積層は推奨しております。

 

 

飯島精機だからこそ可能な「モーターコアブロック」とは?

モーターコアブロック 40mm厚

特注シム製造センター.comを運営する飯島精機だからこそ製作可能なのが、このモーターコアブロックです。モーターコアブロックの特徴は、主に下記の通りです。

・独自の接着積層技術ノウハウが詰まったワイヤーカット加工用の電磁鋼板製 接着積層ブロック材

・サイズは、50mm×50mm、75mm×75mm、100mm×100mm ~ 300mm×300mmまで、幅広く対応可能

・接着高さは、5mm ~ 80mmまで、高い接着積層ブロックも製作可能

・材質は35A300(0.35t)と50A470(0.5t)の 2種類限定

現状は2種類の電磁鋼板にてモーターコアブロックの製作を行っておりますが、お客様のご要望に応じて別電磁鋼板のモーターコアブロックの製作にも特注対応いたします。

>>モーターコアブロックとは?

 

 

接着積層モーターコアの製品事例

続いて、実際に特注シム製造センター.comで製造した、接着積層モーターコアの製品事例をご紹介いたします。試作品もございますので、ぜひご覧ください。

 

製品事例:レゾルバ(回転角センサー)

レゾルバ(回転角センサー) 特注シム製造センター.com

こちらは、レゾルバ(回転角センサー)です。材質は35A440で、主に動力伝導装置向けに使われる製品で、積層コアに分類される製品です。

こちらのレゾルバは、電磁鋼板をあらかじめ積層接着した後に、ワイヤーカットによる加工を行っています。

>>事例詳細はこちら

 

製品事例:モーターコアASSY

モーターコアASSY 特注シム製造センター.com

こちらは、モーターコアASSY品です。積層コアの材質は35A440で、主に車載や動力伝導装置向けに使われる製品で、積層コアに分類される製品です。

>>事例詳細はこちら

 

製品事例:積層コア試作品(φ50)

積層コア試作品(φ50) 特注シム製造センター.com

こちらは、積層コア試作品(φ50)です。新規モータ開発案件における開発中素材を用いて製作しました。

>>事例詳細はこちら

 

製品事例:積層コア試作品(φ150)

積層コア試作品(φ150) 特注シム製造センター.com

こちらは、積層コア試作品(φ150)です。新規モータ開発案件における開発中素材を用いて製作しました。

>>事例詳細はこちら

 

製品事例:接着積層モーターコア φ50

接着積層モーターコア φ50

こちらは積層モーターコアの試作品です。接着積層されたモーターコアブロックにワイヤーカットを行い製作しました。精度を高めるために公差が厳しい部分には3回ワイヤーカットを行っています。

>>事例詳細はこちら

 

製品事例:接着積層モーターコア φ80

接着積層モーターコア φ80

こちらは積層モーターコアの試作品です。接着積層されたモーターコアブロックにワイヤーカットを行い製作しました。また丸部に段差が必要であったため、異なる形状の2部品を製作した後に接着し組み付けてあります。

>>事例詳細はこちら

 

 

接着積層や試作モーターコアに関するご質問

特注シム製造センター.comには、様々なご質問を日々いただいております。ここでは、その回答を一部ご紹介いたします。

 

Q:研究用の試作モーターコアが必要なのですが、1個から対応いただけますか?

研究開発用の試作モーターコアに関しては、材料が特殊であるケースも多々ございます。そのため、一部の一般的な材料であれば当社でご用意する場合もございますが、基本的には…

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Q:積層枚数を変えることで、様々な厚みのモーターコアの試作を行いたいのですが、金型で打ち抜き加工までお願いできますでしょうか。バラ納入を考えております。

はい、特注シム製造センター.comでは、モーターコアの金型による打ち抜き加工にも対応可能です。

当社ではプレス加工のみならず金型製造も行っておりますので、外径Φ300までのモーターコアであれば問題なく製造可能です。また、今回はバラバラのモーターコアとして納品としてご相談をいただいておりますが、当社では…

>>続きはこちら

 

Q:ワイヤーカットで試作した積層コアを、量産用にプレス加工にしたいのですが、積層コアの量産プレス加工はお願いできますか?

はい、特注シム製造センター.comでは、積層コアのワイヤーカット試作も、プレス量産も、どちらも対応できます。

積層コアの試作においては、3~5/100mmの精度にてワイヤーカット加工を行い、短納期対応を行っております。お客様からも評価の高い接着積層による、積層コアの試作製造が当社の強みだと考えています。またお客様のご要望に応じて、簡易金型での積層コアの試作にも対応しています。

ただし…

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Q:モーターコアの試作をお願いしたいのですが、まずはワイヤーカットでの試作をお願いできますか?

はい、特注シム製造センター.comでは、ワイヤーカットによるモーターコアの試作に対応しております。ワイヤーカットによるモーターコア試作に関するご依頼は、現在非常に多くなっております。

ワイヤーカットでの試作は、金型が不要となるため、金型費用の削減につながります。また金型が削減できるため、比較的短納期で製品をお届けすることができます。

ただしデメリットとして…

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Q:モーターコアの試作から量産まで一貫してお願いできますでしょうか。

はい、特注シム製造センター.comでは、モーターコアの試作から量産までの一貫生産に対応できます。量産に関しては、基本的には型内積層にて対応いたします。

まずはモーターコアの試作を当社が対応することで、性能評価をお客様にてしていただいた後の設計変更が柔軟に対応できるようになります。そのため、何度か形状を変更して製造評価することができます。

その後の量産に関しても、性能評価が一番良いもので量産化を当社で行いますので…

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Q:数台のモーターコア試作に関して、発注からのリードタイムを教えて頂くことは可能でしょうか?

接着積層の場合、材料調達に2週間接着積層に2~3週間、4~5週間あれば確実に製造可能です。

ただし、直径Φ150以上のモーターコア製造の場合は…

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Q:無方向性電磁鋼板 (35A300)のモーターコアの接着積層をお願いしたいです。

はい、特注シム製造センター.comでは35A300のような無方向性電磁鋼板のモーターコアの接着積層にも対応可能です。

35A300は比較的グレードの高い電磁鋼板となります。というのも、鉄損の大きさがAの後ろの数字で表され、35A300は鉄損の大きさが抑えられたもののためです。当社でも、35A300の調達はタイミング次第となります。特に近年は、ミドル、ハイグレードの電磁鋼板の需要が高まり、価格が向上しています。

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Q:接着積層(焼鈍なし)でのお見積りを頂くことは可能でしょうか?

ご回答の前に、まずは焼鈍の目的に関してです。焼鈍の目的は、材料の残留応力を取り除くことです。しかし接着積層にて積層コアを製造した際は、積層コアに残留応力は発生しません。そのため、残留応力を除去するための焼鈍をする必要はなくなります。逆に接着材が焼鈍時の熱で溶けて剥離してしまう可能性が高くなってしまいます。

積層コアをプレス加工にて製造する場合は、コアに残留応力が発生するため、薄い板厚に対しては特に焼鈍は効果的となります。

当社では、接着積層にもプレス加工による型内積層にも、どちらにも対応しております。そのため、焼鈍などの後処理も含めたトータルでの積層コアの製造提案をすることができます。

>>続きはこちら

 

Q:モーターコアの試作をお願いしたいのですが、まずはワイヤーカットでの試作をお願いできますか?

はい、特注シム製造センター.comでは、ワイヤーカットによるモーターコアの試作に対応しております。ワイヤーカットによるモーターコア試作に関するご依頼は、現在非常に多くなっております。

ワイヤーカットでの試作は、金型が不要となるため、金型費用の削減につながります。また金型が削減できるため、比較的短納期で製品をお届けすることができます。

ただしデメリットとして…

>>続きはこちら

 

上記の他にも、当社にいただいた具体的なご質問と実際の回答を掲載しておりますので、お問い合わせ前にぜひご覧ください。

>>その他のよくある質問はこちら

 

 

接着積層による試作モーターコアをご検討の方は「特注シム製造センター.com」まで!

特注シム製造センター.comでは、積層モーターコアの製造実績も多数ございますので、ご検討されている方はぜひお気軽にお問い合わせください。

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